法改正への道のり
真弓の死亡事件についての裁判を通して、日本の刑事処分の不備により被害者の遺族は非常に苦し
められるこを知りました。私たちは真弓の民事裁判の判決後も、様々な活動を通して悪質運転の厳罰
化を訴え続け、私たちのような苦しみを味わう人が減少するように様々な活動をしてまいりました。
その結果として、2001年には、悪質運転厳罰化の法改正請願書を37万余名の署名を添えて法務大臣
に提出し(写真:左端が森山法務大臣、右端より二人目が秦野)、同年11月に「危険運転致死傷罪」が
成立しました。更に2002年6月には「改正道路交通法」が施行されました。
その効果が先日の新聞(以下に抜粋)で証明されました。私共の願いの大きな一歩前進です。
今年2008年2月22日には、高速道路で飲酒運転事故を起こしたドライバーが雪を食べて証拠隠滅をは
かった事に対しての抗議活動の一環として、衆議院会館で民主党の小沢党首と面談を行ってきました
(写真:左端が小沢党首、右端が秦野)。
今後も、飲酒運転事故撲滅を目指して活動を続けていきたいと思います。
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朝日新聞記事(全国版)2003年1月3日 掲載
昨年の交通事故死 最少8326人
飲酒厳罰功を奏す
02年の交通事故死者が前年より421人少ない8326人で、現行の統計方式になった66年以降で最少だ
ったことが2日、警視庁のまとめで分かった。過去最悪の1万6765人を記録した70年の半分以下。同庁は
飲酒運転の厳罰化や危険運転致死罪の新設、シートベルト着用率向上などの効果と見ている。
政府は第7次交通安全基本計画(01-05年度)で「年間死者8466人以下」を目標としているが、2年目
で達成した。71年度から5年度ごとに策定している計画で達成できたのは「歩行者の死者を4000人以下」
とした第1次(71-75年度)だけで、計画途中で達成できたのは今回が初。
02年の死者数を月別にみると、前年同期比で5月以降の減少が目立つ。飲酒運転による死者が大幅に
減少。飲酒運転の厳罰化を柱にした改正道路交通法が6月に施行された効果が大きいと同庁はみている。
運転免許証保有者数や自動車保有台数、自動車走行キロはともに増えており、同庁は「不況の影響
で事故が減ったとは考えられない」とみている。
(以下省略)
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マスコミは交通事故の悲惨さを大きく報道はするがトピックは月日とともに視聴者の記憶から消えてい
ってしまうことから、我々はこのような悲惨さをその場限りのトピックで終わらせてはいけないと考え、
被害者の等身大の人型オブジェと遺品を展示する「生命のメッセージ展」を2001年7月よりスタートさせ
全国で開催してきました。2002年11月には14回目の開催となりました。生命のメッセージ展メッセージ
集に記載された真弓のメッセージの箇所を以下に引用します。
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「今を大切に」をよく口にしていた真弓は、建築系の会社に就職し建築士の受験勉強にも励む一方、友
人とテニス、スキーまた兄とウインドサ−フィンにチャレンジ!とにかく常に前向きで何事にも熱心な娘。
まるで時間を惜しむかのように精いっぱい人生を過ごしていた様に思えます。
95年4月22日の朝、バイク通勤の途中酒気帯び運転のワゴン車に轢き逃げされ、夢いっぱいの前途を
一瞬にして奪われ逝ってしまった。安全運転を心がけていた真弓は事故の時も黒のスニ−カを履いて
おり、通い慣れた直進路での事故状況から真弓にミスは無いものと信じておりました。ところが犯人逮
捕14日後には刑事処分「業過失罪不起訴」の決定です。適切な捜査をしたのか?その回答は99年
4月施行の<被害者通知制度>による「勝手に後輪に倒れ込んだ」という検察官説明でした。
真弓の遺言としての物証を見落としている!私たちは「追突による前輪での轢過」を立証し民事裁判を
進めていきました。そして遂に裁判官は「加害者に非がある」と判決した。
事故発生から6年3ヶ月、多くの方々に支えられての長い長い闘いでした。
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